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次の日から私は何故か有名人となってしまった。
「ほら、あいつ。入学式を堂々と抜け出した奴。」
抜け出したと言うか、攫われたと言うか…。
「あいつがエリート集団の生徒会にスカウトされたんだろ?な~んだ、普通じゃん。」
普通で悪かったな!!
私だって好きでスカウトされたんじゃないわ!!
沖田「あ~っ、いたいた。おはよ。」
聞こえてくる噂話にイライラしていると、沖田さんに声をかけられた。
沖田「ん~、これ何て読むの?おき…はなざくら?」
鞄につけられた名前を指さして沖田さんは尋ねた。
華桜「かおうです。」
私は素っ気なく答える。
だって…そうしなきゃ泣いてしまいそうだから…。
沖田さんの胸にすがりついてしまいそうだから…。
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