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「おりゃー!」
男達の呻き声と叫び声がクラブに響き渡る。
女達は外へ逃げ、troubleに関係ない男達も乱闘に混ざる。
龍哉は未だ床に膝を付き、息を整えてる源を見下ろすと、髪を掴みおもむろに頬を殴る。
源も負けじと、体制を整えると龍哉の髪を掴んだ手を掴みとりひねりあげる。
「俺には女神がついてんだよ!」
そのまま空いた手で、龍哉の腹を殴ると足を頭目掛けて振り上げる。
「…女神だと?」
頭すれすれで足をとられると、その黒い眼差しが源を真っ直ぐ捉える。
「女神がどこに居るか知ってるのか?」
源の足を離すと、お互いが向き合う。
「お前なんか教えるかよ…!」
再び振り上げられる源の拳を何とも無いように掌で受け止めると、龍哉の拳が源の拳と交差して飛んでくる。
それを顔面で受け止めた源は、口を切り血を流す。
休む暇なく飛んでくる龍哉の拳に何度も血を吐く源。
それを楽しそうに見つめる瞳。
女神はこれで噂も無くなると、安心していた。
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