幻想郷

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あの日からもう一ヶ月。 私は姉の存在を無くした。 無気力で何もする気が起きない。 ボーっとする毎日だった。 親戚もいない 頼れる友人もいない 家族も、いない。 天涯孤独の身とは、この事だろうか。 部屋は電気をつけず カーテンを閉め 学校にも行かず ただボーっとしていた。 心のどこかで 姉は帰って来るんのではないか? と思った事もあった。 姉は見つからない。 全国区で未だ探し人として探されているが、報告は無かった。 一ヶ月の間、一度たりとも姉の事を考えなかった日は無い。 私は切に、姉に会いたかった。 独りは、嫌だった。 「誰か・・・お姉ちゃんに会わせてよ・・・」
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