プロローグ

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私の隣には、いつも彼女がいた。 不出来な妹の私とは真逆 出来のよい完璧な姉 ある日両親が離婚しても 姉は泣き喚く私を静かに抱きしめていた。 ある日唯一の母親が死んでも 姉は私の傍に居続けた。 家族が居なくなって ふたりきりになっても 姉は私を守ってくれた。 私は姉を頼っていた。 姉無しでは生きていけなかった。 姉はいつしか私の たった一つの帰る場所となっていた。 姉が隣にいるのなら 私は何も怖くはなかった。 ・・・私の隣には花が咲いている。 たった一つの花が・・・・。
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