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左「んー、美味い!」
左近は笑顔で早智の作ったご飯を食べてくれた
早(いつものことだけど…やっぱり嬉しいな!)
早智も思わず頬が緩む
それを見た三成は怪訝そうに早智を睨む
三「何をニヤついている?」
早『べ、別にニヤケてなんか…』
恥ずかしさのあまり顔を赤らめ袂で口元を押さえながら部屋を出ていく
三「おかしな奴だ…」
左「カワイイじゃないですか、あんなに照れちゃってまぁ…」
左近の言葉に三成は冷たい視線を向ける
三「…左近、貴様はとりあえず、そのふざけた頭を整えてからにしろ」
三成の一声に左近は苦笑しながら席を立った
早『あの…痛かったら言ってくださいね?』
食後、早智は言い付け通り左近の部屋に来た
お湯の入った桶を側に置き、後ろに回り込む
手拭いをお湯に浸して軽く絞り、髪を湿らせていく
左「悪いねぇ…」
早『いえ、私こういうの好きですから!』
ふと、麻実のことを思い出す
早(そういえば、良く麻実の髪を結ってあげてたなぁ…麻実、元気かな?)
思えば、長い麻実の髪を結うのが早智の毎日の日課になっていた
麻実の笑顔を思い出し、急に孤独を感じてしまう
左近は急に手の止まった早智を不審に思い、そっと振り返った
早『…………っ!』
左「はっ…?」
早智の目からは大粒の涙が零れ落ちた
その切な気な泣き顔を見て、左近は反射的に早智を抱き締めた
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