78人が本棚に入れています
本棚に追加
左「………………あれ?まさか俺が悪者?」
早『みたい…ですね』
左「……どうします?続きでも」
早『て、丁重にお断りします!』
左「(そんな即答しなくても…)冗談ですよ。…でも、」
左近は早智の首元に顔を埋めた
早『…っ!?』
左近の唇が当たる感触のあと、軽い痛みが走った
何事かと目を丸めていると、左近が顔をあげ、ニヤリと笑う
左「これで俺のものですね」
早『…えっ?』
左「わからなくていーんですよ。今はまだ…」
左近は苦笑しながら顔を近づけ、触れるだけの口づけをした
顔を離すと、早智の上から退く
左「あ…そういえば、髪の毛まだやってなかったねぇ」
早『…っ、あ、はい!今からしますね?』
丁寧に鋤きあげ、髪紐で結う
左「いやー、悪いねぇ。それじゃ、明日からも頼もうかな」
早『ふふ、いいですよ?その代わり朝は早いですから覚悟してくださいね!』
早智は満面の笑みを浮かべた
ここへ来て、一番の幸せを噛みしめる
早智の中で止まっていた優しく穏やかな時間が再びゆっくりと流れ出した
fin.
最初のコメントを投稿しよう!