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「ごめんね
ご飯ないの」
その女は沖田に背を向けているため
どんな顔だかわからない
「あの…」
沖田が声をかけると
その女は振り向いた
どことなく泉に似ている
「あなたは…
新撰組の沖田さん…」
─沖田さん、私───
(泉ちゃん…
土方さんは……)
「私は…泉さんではありません…」
「なんで泉ちゃんの事を…」
「あなたの心の中にいるしまいこんだ想い人
泉さんは私にとって姫と呼ぶべき存在だから…」
沖田が近づくと
後ろにいた猫たちが威嚇した
「駄目だよ」
そう言うと猫たちは女の足に寄り添った
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