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「とりあえずあそこに行きましょう 濡れちゃいます」 沖田がいた方に行くと 沖田はその女を改めてよく見た 白い肌に右目を橙色の布で隠しているが 黒い髪は長く高い位置で結っても 腰のあたりで揺れる 雨に濡れた彼女は 艶っぽい雰囲気を出している 「名を教えてもらえますか?」 「恋魅です」 「家まで送りましょう といいたいところですが… 生憎わたしも傘がなくて…」 「構いません …私には行く宛もありませんから…」 「今までどこで?」 「光神寺という寺にお世話になってました」 そう話していると 土方が傘をさして迎えに来た
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