傍惚れ

4/6
前へ
/8ページ
次へ
3. side.花 「じゃぁ、ボブ。また明日ね」 「うん。じゃぁね」 明日は、飲み会かぁ…。 久しぶりだなぁ。 私、伊達花は柄にもなくウキウキしてます。 ちなみに、あだ名は"ボブ"。 ボブ・サップも伊達って名字だからなんだって…。 う~ん、帰化していた事、知らなかったよ。 マンションのポストを開けると"白い封筒"。 「またかぁ…。今日で7日目」 封を開いてみると、ハガキ程の大きさの"白い紙"。 正直言って、毎日届くモノだから慣れてしまってます。 部屋の灯りを点けて、練習を始めるのが、私の日課。 言い忘れてましたが、大学の楽団でクラリネット吹いてます。 ここのマンションは全室防音なので、夜中でも吹かさせて頂いています。 今、練習中なのは、プーシキン作の"スペードの女王"。 先輩に褒められたい為に、毎晩練習している事は内緒です。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加