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闇の館
「かれこれ2日は歩いたな」
俺は独り言を呟いていた。
「しっかし、どんだけ遠かったんだよ」
周りに人がいないと、こんなにも独り言が出るものなのか。
大きな館までやってきた。
門の前にはチャイナ服なのかよく分からない服を着た女性が爆睡していた。
恐らく門番であろう。
此処に来て初めて会う人だ。
「やっぱり人は居たんだな」
無意識だ。
「あの、すいません」
俺はその人に声をかけた
壁に寄りかかったまま鼾をかいて寝ている。
まだまだ起きそうにない。
勝手に入ったら起こられるよな。
しかし門は開いている。
俺は導かれる様に門に吸い込まれた。
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