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「ワシのサイトのコンテンツの1つに妖怪などが近くにいるとメールで教えてくれるサービスがあるのじゃ。そのサービスで妖怪などを見つけたら、その妖怪に合ったアプリを購入して倒すのじゃ」
「はぁ、金取るの?」
「当然じゃ。ワシもばあさんばかりに苦労はかけたくないんじゃ」
(いや、普通に働けよ。むしろこの技術を生かせよ)
俺は色んな意味で黙り込んだ。
「あぁ、そうじゃ。サービスで入会特典のセーマン…晴明桔梗画像は待ち受けに設定しておいたぞ」
俺がケータイ見ると待ち受けが五芒星のマークに変わっていた。俺はそれを見て、一気に疲れが溜まったのがわかった。
(何か面倒な事になってきたな)
「よいな、清明。日の本の平和はお前にかかっとるぞ。何かわからん事があったらサイトのQ&Aをしっかり読むんじゃぞ。それでもわからんかったら、サイトの問い合わせメールを活用するのじゃ」
(何でサイト経由なんだよ…)
俺はつっこむのをやめて素直に頷いた。
「あと、これは魔除けじゃ。ケータイストラップになっておる」
そう言ってじいちゃんは俺に鈴を渡した。
(まぁ、妖怪なんているわけないし、じいちゃんの妄想に付き合ってやるか)
俺は鈴をケータイに取り付け、自分の部屋に戻ろうと立ち上がった。
「おぉ、清明。1つ大事な事を言い忘れておった」
「まだ、何かあるの?」
「あのサイト、月額315円だからよろしくの」
「守銭奴かっ!!あと、巻物は何だったんだよ!!」
うっかりつっこんでしまった事を後悔しながら、俺はじいちゃんの部屋から出た。
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