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「今日、学校に着いてすぐにメールが届いたんだよ」
「それで、誰なんだ、妖怪とやらは」
「……多分、生活指導の赤舐(あかなめ)。今日の朝、アイツに挨拶した時にちょうどメールが届いたんだよね…」
俺と陣は見つめ合い、笑った。
「赤舐なら妖怪って言われてもおかしくないな」
「だろっ!!アイツはどうやら妖怪らしいんだよ」
生活指導の赤舐はやれスカートの丈が短いだとか、髪が長いだとか何かにつけて文句を言ってくる奴で特に女子から絶大に嫌われている先生だ。
「俺も何度か髪の毛切れって言われたぜ」
陣は前髪をかき上げながら言った。
「どうせ、切らねーんだろ。アイツの指導はセクハラだし、ただのストレス発散だろ?」
「まぁ妖怪だから仕方ないんじゃね。」
「だな。」
俺と陣はまた笑った。
「まぁ、確かにそれはダルいな。…おっとそろそろ戻るわ」
授業の時間が近づき陣は席をたった。
「清明、ちゃんと赤舐を退治しろよ。そうすりゃ、来年は女子から誕生日プレゼント貰えるんじゃね?」
「やかましいっ」
陣はそう言って自分のクラスに戻っていった。
陣がクラスの女子の横を通る時に女子達がきゃあきゃあと言い合ってるのを見て、俺は大きくため息をついた。
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