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「あぁ、だりぃな」
俺は独り言を周りに聞こえるように言った。
「どーしたんだよ、清明?」
俺の肩にポンッと後ろから手を乗せたこの黒髪でロン毛のイケメン野郎は俺の親友の地神 陣(つちのかみ じん)。
陣は当然女の子にモテる。それだけじゃなく勉強もスポーツも出来る。
陣と出会った時に、あまりのステータスの高さに漫画の主人公か、コイツは。と、心の中で突っ込んだぐらいの完璧人間だ。
これで陣の性格が良かったら俺は陣とは仲良くなれなかっただろう。
「あぁ、イケメン様にはわかんない悩みだよ」
俺は嫌みったらしく答えた。
「まぁ、そうだな」
陣の顔は完璧に興味無いけど、お前が聞いて欲しい感じで独り言を言ってたからわざわざ気を聞かせてきいてやったんだぜ。
と、書いてあるようで俺をイラつかせる。陣には俺の嫌みが全く通用しない。
「うるせー。このくそイケメンがぁ」
苦し紛れの悪口も何だか陣を誉めた気がして俺は肩の手を振り払った。
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