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木漏れ日が降り注ぐ森の中を私は全力で走りぬける。
…逃げる為に。
「ギルドの依頼書にはレアウルフ4体の討伐って書いてあったのに。」
…本当ならDランクのレアモンスター狩りをしていたはずなのに。
追ってくる"影"は恐らく20体ほど。
「シャドーウルフの集団なんて聞いてないって!」
シャドーウルフ20体…確実にBランクの依頼内容だ。
足に込める魔力の量を限界まで高め、移動速度を上げるが、それでも徐々に地を駆ける足音は近づいてくる。
「ハァハァ…、もう少しで…!」
あと少し、あと少しで森を抜け街まで続く街道に出られる。
あいつらは…"影"は影の無い場所には来れない。
"影"の足跡がもう、すぐ後ろから聞こえる。
後ろから一際大きく地面を蹴る音が聞こえた。
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