最強な人?

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「…っ!」 その瞬間、森が切れ街道に出れた。 私に飛びかかってきた"影"は日の光を浴び蒸発する。それを見た他の"影"達は諦めたらしく、森の中へと消えていった。 「ハァ…ハァ…っ、助かった……」 助かった安堵と体が限界だったことで私は崩れ落ちるように地に膝と手をつく。 酸欠な体に多量の酸素を入れたせいか、呼吸する度に胸が苦しい。 「大丈夫ですか?」 ふと、前を見ると目の前に男の人がいた。 栗色の髪のショートヘアの大人しそうな感じの人だ。 「少し、苦しいです…。よければ飲み水を頂けませんか?一口でいいので」 私は乱れた息のままその人にお願いした。 「いいですよ、はい。」 そう言って栗色の髪の青年は、笑顔で私に水筒を差し出す。 「ありがとうございます」 そうお礼を言い、私は水筒を受け取る。
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