最強な人?

5/10

351人が本棚に入れています
本棚に追加
/180ページ
そんな高価な物を飲ませてくれて、しかも全部飲んでしまったのに許してくれるなんて。なんて優しい人なんだろう。 「あの、本当にすみませんでした」 私は自分の軽率な行動を深く反省して謝る 「気にしないで下さい」 続けて栗色の人はこう言った。 「一口分以外の代金はちゃんと頂きますから。」 「え?」 あれ…?"気にしないで"って、お金はいいっていう意味じゃなかったの…? 確かエリクサーって人差し指くらいの大きさの小瓶に入ってる分で大体50万Gはするよね…?それが水筒いっぱいの量って… 不意に頭の中が真っ白になる。 「あ、あの。そんな大金持ってないです…」 「ん~、それなら働いて少しずつ返してくれれば……ん?」 どうしたんだろ? 彼の視線の先には私の胸元が… 「…っ!」 まさか体で返し「そのペンダントをくれるなら、それで手打ちにしてもいいよ?」 「………。」 「ん?どうかしましたか?」 「いえ。なんでもありませんナントモアリマセン。」 「?」 若干赤くなった私の顔を見て栗色の人が心配そうな顔をする。 まさかそんな勘違いしてたなんて、恥ずかし過ぎて口が避けても言えない。
/180ページ

最初のコメントを投稿しよう!

351人が本棚に入れています
本棚に追加