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ここは禁止区域に指定されている居住区崩壊跡。
街灯もなく、月の光だけが瓦礫の山を照らしだす。
100年くらい前だったか…
「終末の訪れ」と呼ばれる戦争によって、住民居住区だったここは跡形もなく崩れさった。
人気も無く、禁止区域のため誰も立ち入らないことから、俺はここに住み着いている。
「たく…飯食ったばっかだってのに走らせやがって…」
近くにあった、ビルの壁だったであろう平岩に横たわる。
「はぁ…」
夜風が肌にしみる。
固い岩のベッドに体を預け、月の光を見続けるのにも慣れた。
いつからここに居るんだろうか
昔から今の日数を数えるのも、今から昔に振り返るのも今の俺には面倒だった。
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