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ローブの男が、頭に被っていたフードを取ると、鮮やかな金髪が目に栄える。
坂本が金髪から、顔に視線を移すと、色白の肌に堀の深い顔立ち。まるでハリウッドスターのような整った容姿をしていた。
その顔には優しげな微笑を携えている。
「これはこれは、失礼致しました。私はロンバーグの賢者にして、シバン王国第二王子であります。ソルト・シバンと申します。」
坂本は、苛立った。ますます訳がわからないのだ。なんのイタズラなんだ。
「何が目的だ?バカなテレビ番組か何かか?私は、何も聞いてないぞ!」
ローブの男ソルトは、バスのフロント硝子を殴り叫んでいる坂本を見てため息を着く。今回は外れか?
「落ち着いて下さい。えーと・・・」
「坂本だ!」
「ありがとうございます。サカモト。まず落ち着いて下さい。」
坂本は、フロント硝子を叩くのを止めて、肩で息をする。
すると、自分の横から誰かが、割り込む。
割り込んだ人物は、加藤に殴られ、右ほほ張らしている吉田だった。
「ここはどこなんだ?僕らにどうするつもりなんだ。僕はこ、殺し合いなんかに参加しないぞ。」
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