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「あっ!分かりましたよ!」
「んー……あ、私もよ!」
何やら話が進んでるな……
まあ、少しは気になる。
「2人とも、達観してる感じなんですよねぇ♪」
「うんうん」
「……は?」
達観……ですか?
聞こえの良い言い方だけど、第3者的だってことじゃないのかな?
まあ、確かに流華たちのハイテンションについていけないことは度々あったけども。
それは達観とは違う気がする。
「灰音さんに流華さんや。
『達観』の意味は?」
「フッ……読んで字のごとく。
『達』人の域に達した『感』性ですよ!」
す、凄まじい……さすがは流華。
意味を間違えるだけでなく、漢字まで合っていないとは。
「……うん、もうそれでいいや」
「あー!今、悠樹君完全にバカにしましたねぇ!?」
「……そりゃそうよ」
「は、灰音ちゃんまでそんな憐れむような目で……
し、失礼ですよっ!」
噛み付いてくる流華をいなしながら、俺と灰音は教室へ入った。
そして、すぐに目が合ってしまったのは……
「……うっ」
「な、何なんだよ悠樹!
露骨に嫌な顔とリアクションしやがって……」
「演技で隠せないほど嫌ってことよ」
「は、灰音ひでぇ!?」
目障りにもほどがあるテンションで、今日も変わらず信二はウザイな。
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