第1話

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「可愛い……子?」 「なんだ?まさかしらを切るつもりじゃあないだろうな」 まあ、心当たりがあるのは知佳しかいないけど…… 「それとも、なんだ? 美少女に囲まれて毎日を過ごしてるから、どれくらいで可愛いと言うのか分からなくなったとでも……?」 「おい、信二お前それ……」 悟志に指差されて、本人は血の涙を流していることにようやく気付いたようだ。 「……そりゃあ血の涙も出るわあぁっ! なんだテメェら! ここはリアルだ!リアル! ギャルゲーやエロゲーみたいな展開、お前ら以外で見たことねぇ! テメェら……もう二次元に組み込まれちまえ!」 なあ……悟志。 悟志も同じ気持ちかな? 全く、罪悪感も同情心も湧かない。 「あのさ……」 「なんだ灰音! 俺の意見に賛成か!?」 「そんなはずないでしょ。 なにやら悠樹や悟志に僻んでるけど、アンタがモテる要素を言ってみなさいよ」 「えっ……」 信二は打ってかわって、少し狼狽える。 「ほら……あれだよ! 妄想検定1級!」 「当然マイナスね」 「えっ……!? 自慰行為、業界第1位は!?」 「何の業界よ……最低ね。 もちろんマイナス」 「ぐぅ……! な、なら、どんなエロゲーもギャルゲーも、隠しエンド含めて、全ての女の子の攻略が出来るぜ!?」
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