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✒ 疲労
7年働いた会社を辞め
次の職場が決まるまで、
自由な時間ができた。
春菜川の上流へ
山靴を履いて歩いた。
7年間、長いようで短かった。
辞めた会社のことを考え、
ぶらぶら歩いた。
天気が良く、日差しが眩しい。
透き通った川の水の中に、
大きな岩が、幾つも並んでいた。
私は、気に入った大岩に上がり、
大の字になって寝た。
川の音、風の音、蝉の声、
頬を撫でる風、
眩しい陽光の中で、
私は、
7年分の疲労が身体から抜けていくのを感じた。
心に、やれることはやった、
という思いが溢れていた。
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