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『‥‥これ以上は、駄目ってこと、だよね。当たり前か‥』
そういって彼はうなだれ、わたしを離した。
何故、泣きそうなの?
そっぽを向きタバコに火をつけ、煙りと一緒にふーっと息を吐く。
『タバコ嫌いだったよね?でもごめんね、今は我慢して』
漂う排煙。
嫌いだったタバコの匂いが、
懐かしくて、
苦しくて、
悲しくて。
わたしの目からいつの間にか熱い涙が溢れ出した。
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