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こんなに走ったのは久しぶりだ
息を切らしながら
近所の公園に向かった
そこは昔 よく兄弟で遊んだ所だったから
ミナはそこに居ると思った
[ミナ~…]
呼吸を整えながら
名前を呼ぶ
公民館の入り口に座りミナは泣いていた
そっと駆け寄って
隣に座る
…………。
[夜だねぇ~]
[星が見えるよ]
[寒いねぇ]
空を見上げながら
私は呟いてた
真っ暗な空に
点々と光る星
ゆっくり顔を上げ空を眺めた
こんなに静かな時間は久しぶりだった
家に居るよりも
ずっと落ち着けて
気持ちが安らいでた
私が夜空に浸っていると
泣き止んだミナも空を見上げた
[……ケーキ買ってこなきゃ良かったね]
[そんな事ないよ。
気にするな~]
[またお母さん怒ってたね]
[仕方ないよ。鬼ババだもん]
[…最近のお母さんは鬼ババみたい。
朝から夜までずっと怒ってる]
[うん…。]
…ねぇ、蓮
何で?
何でミナはあんなお家の子供なの?
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