利用してくれて構わない

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運転手に住所を伝えて、タクシーに乗り込む。 眠ってしまっているために体が重たくなっているのか、少しの距離を運んだだけで佐倉さんの重みに肩が悲鳴を上げる。 やっと一息と背もたれに寄りかかった時だ。 ポスンッ。 佐倉さんの頭が私の肩に乗る。 「…!?」 横を見ると顔が余りにも近くて心臓が飛び跳ねた。 寝ている人って何て無防備! タクシーが早くつくように願いながらも、佐倉さんと近くなった距離を少しだけ喜ぶ私がいたのは秘密だ。
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