利用してくれて構わない

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その抱きしめ方があまりにも優しくて…。 心臓の音が確実に大きく速くなっていく。 「未来…。」 耳もとで囁く声は甘く低く響き、体がぴくりと反応する。 何でそんな風に愛おしそうな声で私を呼ぶの…? 私、何かしたっけ…? いつの間にか下の名前で呼ばれてるし…。 その時佐倉さんのポケットで何か震えているのが目に入った。 携帯かな…? 寝ぼけているであろう佐倉さんはそれには気づいていない。 仕方なくポケットから携帯を出してディスプレイの文字を見て…体が凍りついた。
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