5人が本棚に入れています
本棚に追加
店の中に入って席についても、事あるごとに柏木さんを見てしまう。
佐伯と話している時も。
気を使って俺に話しかけてくれたり。
細かい所まで。
未来との似ている所を見つけようとしてしまう。
そのせいで未来の笑顔と柏木さんの笑顔がリンクして…。
「柏木。何か飲もうぜ!」
佐伯がその名前を呼んだだけで。
驚くくらい動揺して。
コップを落としてしまった。
柏木さんの心配そうな声に涙が出そうになる。
未来…!
「大丈夫ですか?」
ギュッと。
柏木さんに抱きしめられた。
甘い香りに包み込まれる。
その女性特有の甘い香りが未来を思い出させて。
堪えきれなくなり、情けないくらいに泣いてしまった。
最初のコメントを投稿しよう!