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メニューを適当に頼んでしまい、運ばれて来たビールに口をつけた。
頭はフル回転して佐倉さんとの会話を生み出そうとするけれど、全てが空回り。
一言二言話すだけで沈黙が訪れてしまう。
すると佐伯が助け舟を出してくれた。
「柏木。もう一本頼もうぜ!」
「あ、うん!」
佐伯が私を呼んだだけ。
それだけなのに。
カシャーンッ!
「え!?大丈夫…ですか?」
佐倉さんはグラスを落として、涙をこらえているかのように唇を噛み締めていた。
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