悲しみは雪のように

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15年程前俺は建築会社の施工管理センターに勤めてた。 センターに50人程いる職人さんの中にその人はいた。 小柄だががっちりした体格で顔がでかくて映画「ネバー・エンディング・ストーリー」の岩男ロック・バイターにそっくりwww にもかかわらず名字が高見だったので当時人気アイドルだった高見知佳にあやかってみんなからは「チカちゃん」と呼ばれていたwww 建築現場に行き俺が「チカちゃーん」と呼ぶと岩男が「うほほ~い」と返事をするので回りの通行人がみんな口をぽかーんと開けていたのは言うまでも無いwwwww そんなチカちゃん顔に似合わず職人としての腕がいいだけで無く気立てが良くて優しい人だった。 大雪が降った冬のある日俺の車のバッテリーが上がってエンジンがかからなくなった時チカちゃんに救出依頼の電話をしたら「うほほ~い。トラックにブースター積んでるから今から行くよ~」ってわざわざ群馬の現場から相模原の俺んちまで駆付けてくれた。 しかも途中横川ICで峠の釜飯まで買って来てくれた(泣) ある日チカちゃんが会社に連絡入れずに現場を開けた。 心配した仲間の職人が自宅を訪れた。 そこには浴室の脱衣場でパンツ一枚で倒れているチカちゃんの姿があった。 救急車を呼んだが時既に遅くチカちゃんは息絶えていた。 死因は脳梗塞。 普段から血圧が高かったらしく風呂場と外との温度差にやられたのだろう。 まさに一人暮らしが生んだ悲劇と言うべきか家族と一緒だったらまた違う結果になっていたかもしれない。 おやぶそ毎年雪が降るたび…そして浜省のこの曲を聞くたびチカちゃんの事を思い出しついつい両手を合わせてしまう。 悲しみは雪のように さようなら 心優しき岩男
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