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「ねえ、夏休み、旅行行こうよ、紗耶香と大野君と」
「西ちゃんと悠希?なんで?」
「最近くっついたの!本当うれしいっ」
恵梨は満面の笑みで言った。僕は冷えきったブラックコーヒーをすすった。
「それは驚いたな、西ちゃん可愛いのに」
「大野君すっごい優しくて面白いんだって」
「いいね、旅行、楽しそうだ」
ヘーゼルナッツの色した瞳が輝きを増した。
「本当?やった、9月になるけど大丈夫だよね」
「大丈夫だよ」
僕は目を細め、微笑んだ。
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