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「岳亞、この問題の答えは何だ」
「3xの二乗」
寝ていると思われたのか数学の先生に問題を解くように言われた
まぁ勘違いされるような姿勢だったのは否定出来ないけど
「学校もまともに来てないのになんであんなに頭いいんだか……嫌みだろ」
「だよねー」
周りからヒソヒソと妬みとも取れる言の葉が聞こえてくる
答えを間違った所で学校に来てないのに勉強出来る筈ないだろ、とか言われる訳で
どっちにしろグチグチ言われるのは分かり切っているので聞こえないように振る舞っている
教室にチャイムの音が鳴り響く
授業が終わったのだ
それと同時に教室が騒がしくなる
窓の外を見ると雲行きが怪しい
雨でも降る雲が迫ってきていた
僕………岳亞透夜(タケアトウヤ)は傘を持ってきていたか、なんて事を思い出していた
「透夜っ」
「梨華、どうしたの?」
目の前にいる幼なじみ………牙才梨華(ガサイリカ)は、少し困った顔をしていた
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