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――同日 15:00――
コンコン
静かな廊下に戸を叩く音が響く。
「失礼します―」
戸を開けると其処には机が一つ、椅子が三つ、真っ白いホワイトボードが一つ、何度来ても殺風景だと思う。
部屋に入ってから3分後、分厚いリングファイルを持って気象説明担当の人が入ってきた。
会議室と呼ぶには小さい部屋でブリーフィングが始まる。
説明があったのは今日の天気、風など飛行に関する情報ばかりだ。
一通り終わると、そそくさと部屋を出ていった。忙しいのだろうか。
「――よし、以上でブリーフィングを終わる」
そのまま、葵の後ろに付いて装具室へ向かう。
『R.Hozuki』と名前の刺繍の入ったパイロットスーツを手に取り着替え、Gスーツを着る。
HUDと一体になったヘルメットを持ってハンガーに向かう。其処に待っていたのは鋭く、猛禽を思わせるシルエットを持つ『F-15Jイーグル』だった。
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