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女は
「あれ?怒らないの?顔面にタマゴブチ当てちゃったんだよ?それとも新しい世界の扉開いちゃったかな?」と言って春也の顔を覗き込む。
実にうっとうしい。
春也も女を見る。
背は春也より少し低い程度。160cmくらいだろうか。髪は短く、耳にかかるくらいで、前髪をヘアピンでとめている。目が大きい割には小顔だ。
はっきり言ってかわいい・・・いや、綺麗だといったほうがいいかもしれないただ純粋にそう思った。
「それでね、話戻すけどさ・・・私がバッターやったげる!そっちのほうが君も練習しやすいでしょ?ね?ね?」
女は春也を上目遣いで見つめている。その目は"キラキラ~!"よりは"ギラギラ~!"といった方がいい。何か野望を抱いているような目だ。『コイツはヤバい』春也ははっきりそう思った。
「危険だ。止めておけ。もしものことがあったら大変だろう。おとなしく帰れ。つーかむしろ帰ってくれ。そして家でタマゴの神様とニワトリに謝罪しろ」
そう突き放して練習に戻ろうとする春也。しかし―
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