石を投げたら人魚が出てきた。

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別にとくに意味はなかった。 だが彼はこの世界に少々疲れたと言ったらいいのか、ほんの少しだけ自暴自棄になりたかった。 まぁそんな激しい自暴自棄ではない。 ただ仕事をサボるだけの簡単なものだ。 しかし彼にとってはそれは大きな事だ。 騎士と言う大変な役職でも休むことなく毎日働いていた。それは上司から「皆勤賞でもあげたいくらいですな。」とにこやかに笑いながらも言われるほどだ。 部下からも信頼は厚く、毎日挨拶されるくらいに。それはまぁ他の騎士が酷いというのもある。 部下に体罰など、これが上司のやることか、と思うくらいの事を。 しかし彼はそんな事をしない。 いつでも真正面から返事をしてくれ、悩みなども素直に聞いてくれる。寡黙な部分があり、一部の部下にはファンクラブさへもあることだ。 そんな真面目な彼がサボってしまったのだ。 今頃、城のほうでは大混乱だろう。敵が攻めてきたら少々やばい。みたいな。
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