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「よっ お待たせ」
「光黄。コジと二人だったんだ」
「光黄、コジに変なことされなかったか?」
「おい、俺を獣みたいに言うな!」
「変なことするのは浦正先輩の方じゃないですか」
「狂平っ 光黄、光黄が、反抗期…!」
「はいはい」
狂平にしがみつく浦正に苦笑いした。ちらりと曜介を見ると、何故か俺とばっちり目が合って、曜介は慌てて目を反らして
「ほら、いつまでも遊ぶな」
と席に着いた。
(な、なんだなんだ…)
絶対変だ。変だよ、曜介。
目が合ったってことは、俺のことを見てたってことだ。別にそれ自体は何もおかしくないんだけど…
(寂しそうな目…してた、な)
「そうだ、俺の親戚が海外行ったから土産貰ったんだ。みんなで食べようぜ」
「チョコ?」
「部長嬉しそうですね」
「好きなんだ、チョコ」
いつもと変わらず、綺麗に笑っているのに。
ポケットに突っ込むと、恋文はかなりくしゃくしゃになってしまっていた。
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