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輪太は、二人のやり取りに頬を緩めながら、母の料理に舌鼓を打った。
今朝は味噌汁に、鮭のムニエル。
輪太は、他のどんな食べ物よりも、母の料理が好きだった。
「輪太」
と、掠れた声が聞こえる。
「何、お父さん?」
「父さん、明日休みだから、久々に輪太のギターが聴きたいな」
「本当? うん、いいよ!」
輪太は嬉しそうに答えた。
「うふふ、じゃあ今日は、お勉強の後に、しっかり練習しなくちゃね!」
母も柔らかな声で言った。
「うん!」
輪太は何故か、今日の勉強まで楽しみになった。
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