携帯電話

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俺は想像してみた。 目の前には手に氷のナイフを持った女がこちらに向かってくる。 体の一部と捉える。 それが、今までなかった部位が、自分の体であるかのように。 例えば、今俺に動物のような尻尾が生えたとして。そんな感じ。 俺の能力は風。風を操る。風を発生させる。 俺はそこにそれが出ると想定して手をかざした。 思い出す。 昔、何千回もやれば絶対にか○はめ波は出せるんだと両手を空に突きだしていた。 あの感じ。 すると、 目の前に空気の流れができた。 それは固まりとなって女に襲いかかった。 「きゃっ!」 女はよけるそぶりもせず、空気の壁に押し飛ばされた。
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