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彼女はその手を俺に振りかざした。
俺に指さしたようにも見える。
すると、彼女の真上にあった人間大もある大きさの氷柱は、命じられるように俺に襲いかかってきた。
「ぅえ!?」
当然、俺はよける。
右に飛びのく。
氷柱はそのまま地面へと叩きつけられ、粉々に砕けた。
俺はそのまま坂を転がり、河川敷まで移動することになった。
「な……なんだよ今のは!?」
あれはあの女がやったのか?
それとも自然現象なのか?
いやいや現実的に考えろ。そもそも、あんな現象は『ありえない』
「ふぅん……なるほどね」
女は堤防の、さっきまでいたところで氷の破片を見つめてなにやら頷いていた。
「さ、あなたの能力はどんなものなの?」
そいつは俺に振り向き、何かを試すかのようなそぶりを見せた。
「なんのことだよ」
やっぱりあの氷柱はあいつがやったのか。ってことになると、俺にもそんな力があるってのか?
そんなものは知らないぞ。
「どうしたの。闘う気がないの?」
彼女はゆっくりと、俺の転がり落ちてきた所を降りてきた。
「ちょっと待て。俺はそんな能力知らないぞ。なんなんだ今の氷は。お前がやったのか?」
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