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「コーヒー2つ、お願いします」
舞子さんは食後にコーヒーまで注文してくれた。
「あの、本当にありがとうございます」
「何でアンタがお礼言ってるのよ。
ツバキが携帯拾ってくれたんじゃない。
こちらこそ改めてありがとう」
舞子さんはそう言うが、いくらなんでも俺が得をし過ぎてるような気もする。
「そんなことより、目が赤い理由話してくれないかな」
運ばれてきたコーヒーを口に付けながら舞子さんが聞いてくる。
「……今日、彼女に振られたんです」
「あら、それじゃ聞いちゃまずかったかな……?」
舞子さんは俺を気遣うように言う。
でも今は変にため込むより誰かに吐きだした方が楽かもしれない。
その相手が友達の友希や麻里じゃなく舞子さんでいいのか、と思ってしまうが。
「いえ、逆に聞いてくれますか?」
「……聞いてもいいならね」
俺は舞子さんのその言葉を受け、今日のことを話した。
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