3.柚香の彼氏

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「もんじゃ美味しかったです!!」 「なら良かったよ」 俺達はもんじゃを食べ終わった後すぐに解散し、 大宮先輩に言われて俺は夏奈を送ることになった。 「でも、私許せないことがあります」 「柚香の彼氏のこと?」 俺がそう聞くと、夏奈は首を横に振った。 「確かにそれもありますが、先輩、私に隠し事してましたね。 ツバキ先輩の元カノさんって柚香先輩だったんですか」 あぁ、そのことか。 確かにそのことは夏奈には伏せていた。 同じサークルの仲間だし変に気を遣わせてしまいそうだったからだ。 でも言ってしまった以上は仕方ない。 「あぁ、そうだったけど」 「そうだった……じゃあありません!! 私はツバキ先輩のこと……もっと知りたいんです!」 「え……?」 俺が聞き返すと夏奈はコホンとわざとらしく咳払いをした。 「お酒が入りすぎちゃいました。と、とにかく! 柚香先輩、何であんな人を選んだんですかね? 私だったら迷わずツバキ先輩を選びますけど!!」 「はは、ありがと」 俺は夏奈の冗談を軽く流す。 柚香は幸助のどこが気にいったのか。 それは確かに俺も気になることだった。 あんなに高圧的で、人を見下してばかりの男。 それとも柚香の前では凄く優しいとかなのか……? 「先輩」 「ん?」 気付けば夏奈は歩みを止めていた。
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