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「え、今日ツバキも部活来ないんだ?
友希も来ないって言ってたよ」
麻里はつまらなそうな顔をした。
俺も顔を出そうと思ったのだが、朝、届いたメールがその気を変えた。
『久しぶりの日本はいいね。
という訳で今日ご飯食べに行くから』
差出人は舞子さんだった。
しばらく連絡がないと思っていたけど、日本にいなかったのか。
出張か、休暇か……。
まぁ、どちらでも構わない。
俺は了解ですとメールを送った。
でもそろそろ次の作品について考えをまとめないと期限が危ない。
締め切り目前になって焦るのは嫌だしな……。
「友希も締め切りを意識してるんじゃないか?」
俺が聞くと麻里は首を横に振った。
「坂井達と合コンに行くんだって。
新しい服着て意気込んでたわよ」
麻里はため息をついた。
「坂井達も行かないってことは2年男子は全滅か?」
「じゃあ今日は美雪先輩やさやか誘って女子会しようかな」
「沢田先輩そういうの好きそうだしな」
お喋りが大好きな沢田先輩は麻里と特に仲がいい。
勿論、他の人とも仲は良いが麻里とは特別馬が合っている。
「で、アンタは何で来ないの?」
「舞子さんと会うんだよ」
「舞子? あぁ、あのOLの人か。
何、新しい彼女なの?」
俺はすぐさま否定した。
舞子さんが彼女だなんて……。
おこがましいのにも程があるだろう。
「そういえば美代先輩、舞子さんのことなんか知ってるみたいだったわよ?」
「大宮先輩が?」
「うん、そうだ、思い出した。
美代先輩からの伝言。
『今度舞子さんにあったら私の名前言ってみて』だって」
どういうことだろうか。
舞子さんと大宮先輩にどんな繋がりが?
「私もどういう意味か分からなかったけどさ。
サボるんだからそれくらいのことはしてよね」
「サボるって……別にそう言う訳じゃ……」
「へぇ、綺麗な女性と食事に行くのがサボりじゃないんだ?」
完全に目が三角になっている。
こうなった麻里は口が止まることはない。
俺は講義終了と同時に教室を飛び出した。
大体、麻里だって女子会するとか言ってたじゃないか!
勿論そんなことは面と向かって言えたもんじゃない。
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