山奥の宿で蛍は光る
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「さてと……」 有紀さんに話を聞いてみようかと思ったが、今はやめておくべきだろう。 それに、今一番話を聞いてみたい人がいる。 話してくれるかどうかわからないけれど あの人なら何か知っているんじゃないか。 そんな事を考えながら、僕は自室のドアを開けた。 い草の匂いがまた鼻をつつく。 だけれどその匂いより強烈なもうひとつの匂い。 野次馬スターはまだ止まらない。
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