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今日も病室で眠る秀をじっと見つめる。
「ごほ……っ」
最近益々自分の身体が言うことを聞かなくなっていると思う。
近くにいるのに、声を聞くことも笑顔を見ることもできない。
秀、お前はいつになったら目を覚ます?
俺には時間がない。
幸せになってね、なんて他人事みたいに言わないでくれ。
俺は…
「秀じゃなきゃダメなんだよ…」
秀じゃなきゃ幸せになれない。
名前を呼んで手を握っても
聞こえるのは生きていることがわかる機械の音だけ。
自分が無力すぎて
情けない
秀、秀、秀……
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