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「最近円くなったと思ってたけど、そうでもないみたいだな。」 「円くなるもならないも、尖んがってないし。 あと、大人しくしてたんじゃなくて、寝てただけ。」 生徒指導部の安部と担任に騒ぎが見られていたらしく、誘導尋問。 「お前って奴は……成績上がったみたいだし、これから期待してたのに……はぁ…。」 「次も勉強は頑張るつもりですよ。」 白々しくニコッと笑って見せる。 女の先生ならこれで終わるんだけどな…。 「反省してんのか?」 「手を出したのはやり過ぎ…かな?」 「…前より口が達者になったな。」 「陸にも言われました。」 ははは、と笑うと先生も苦笑いを浮かべ「次やったら停学」と言った。 「んじゃ、失礼しました。」 いつも通りに勢い良く扉を開け、教室に向かった。
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