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眠い
ただその一言に尽きる
さようなら健一君、君の未帰還を以て・・・
『えー只今より緊急集会を行います生徒は全員体育館に集合してください』
危なかった、このまま授業を受けてたら確実に俺の意識は天国に召される所だっただろう
しばらくぼんやりしていると
「はい、全員体育館へ行け!」
と体育教師が緊張からか、声を張り上げて廊下で生徒に呼びかけていた
それから数十分して全校生徒が体育館に集合した
『えーそれでは集会を・・・』
しわくちゃの校長が話しを始めようとしたとき
「痛い痛い痛い!」
「お前、なにしてんだ!」
「うわっこいつ噛みつきやがった」
「お前も止めろって!」
なんだか余計騒がしくなった
何かと思って声がする方向を向いてみると
何人かの生徒が集団で一人の生徒に向かって群がっていた
それを必死に止めようとする先生達
よーく見てみると
いや、よーく見なくてもあれは完全に美味しそうに人に噛みつきまくっているヤバい集団でしたね
その光景をみた奴等はみんな逃げ出し、体育館の中はパニックになった
4つしかない出口に何百人という人が我先にと押し掛けていた
倒れてドミノ倒しのようになっている所もあれば倒れて怪我をした人を踏みつけてまで逃げていく所もあった
そしてこちらの様子に気がついたヤバい集団達はこっちに歩いてきた
ノロノロと両手を前に出して、うめき声のようなものを出しながら
俺は一番空いている出口を探したがどこも入れそうにない
そうしている間にも奴等はこっちに向かってくる
「・・・仕方ねぇ!」
俺は舞台の方に走って逃げ出した
奴等は数十人くらいだから間を走って抜ける事もできるんじゃないかと考えたからだ
そして俺は奴等の横を通り抜けていった
しかし奴等は走るどころかこっちに見向きもしない
これはチャンス!
俺は舞台へとたどり着いた
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