2/12
前へ
/42ページ
次へ
カイは目を疑った。 今まで雨の降る道路の上にいたのに。 今は白いしかない世界にいる。色があるのは自分とこの真っ赤な傘だけ。 音もなにもしない。 自分以外の全てが死んでしまったかのように。 しかし、カイは怖くなかった。 むしろ懐かしい気持ちがしてならない。 カイはそっと目を閉じた。
/42ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加