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ーー入学してから1週間。
私はまだ生きています。
「ふー。今日も終わった~」
椅子に座り続けて固まった肩を動かし、授業の疲れを癒す。
「しっかし…」
空いた席の多い教室をいつものように観察する。
入学してから早、1週間。意外なほど何の問題もなくつつがなく進んでいく授業。
その原因は簡単。ほぼ全員がお互いを意識することなく生活しているからである。
例えば…
「フラ様、本日もお部屋までお送りします」
「うん。あ! ゼラ、甘いものでも食べに行かない?」
「フラ様が行きたい所であればどこでもお付き合いいたします」
最前席の氷椅子に座るお姫様と従者コンビ(多分人間っていう括(くく)りではない)は、二人でしか言葉を交わさないし、
「レナ、帰るわよ」
「はい、お姉様」
揃って最後列に座る(イコール危険人物だね)の姉妹は、いつも慌ただしく帰ってしまっている。
「なんだろう。この予備校感は…」
授業を受けてすぐバイバイな感じは正に予備校。
あれだよ。学校っていうのは勉強だけをする場じゃなくて、子供達の心身の成長が云々な所なんだと僕は思うんだよ。
まあ、元々、何か事情を抱えているメンツであり、あまりお近づきになってはいけない方達ではあるのだが、全く交流がないのもそれはそれで寂しい。
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