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それは、もう7月も過ぎようとしていて。
誰もがみな北海道の暑さに慣れ始めた頃だった。
朝のSHR…僕らの小学校ではそれを朝の会と呼んでいた。
それを目前にしながらも僕を含めクラスメート達は、自分の席などには着かず、みな友人達と談笑を楽しんでいた。
小学校四年生とはいえまだ子供、男女なんて関係ない。どちらも下心などなく、純粋な友達関係を築く。
僕もそうだった。
僕は特にひどかったのかもしれない。
男子と女子の違いなんて、髪の長さぐらいのものだと考えていたのだから。
そして、そんな僕ら四年二組の話題はどのグループもある一つのビッグニュースについてだった。
"四年二組に転校生がくる"
マサが偶然職員室前でこの話を聞いてしまった。
ベタな話と言えなくもない。
そしてマサはその話を教室に入った途端に暴露。
夏の熱気に蒸した教室は急に湿度を失い、カラッとした熱気に包まれた。
そしてみな一斉に仲良しグループに分かれ、転校生予想が始まった。
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