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『ただいま!』
玄関の扉を引くと同時に大きな声が家中に響く。
不機嫌そうにまぶたをゆっくり開き、目覚まし時計を手探りで探す。
デジタル時計は『7:00』を表示していた。
『はぁ…』
イライラする心を必死に抑え、再びまぶたを閉じる。
『ガラガラ』
部屋のドアが開く。
『涼子さん!ご飯』
満面の笑みでナツカが立っている。
私は無視をする。
『涼子さん!涼子さん!涼子さん!』
『・・・・・・・・・・・・』
『ご飯ですよ!』
『あぁ~もう!うるさい!』
苛立ちが一気に放たれる。
『じゃ、早く起きて来て下さいね』
苛立ちはナツカに何もダメージを与えていない。
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