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始めておばあちゃんの家に泊まる、ということを経験するナツカは目をキラキラさせていた。
『おばあちゃん、1週間お願いします』
ぎこちない敬語を使うナツカに母はにっこり笑った。
私は扇風機を抱え込むように当たって、何度も麦茶を飲む。ナツカは机の前に行儀よく正座をして、母が出したわらび餅を嬉しそうに食べた。
『おいしい』
顔をくしゃくしゃにして笑うナツカ。口元にはきな粉がいっぱい付いている。
母は黙って優しく、口元を拭いた。
『ありがとう』
そう言うとナツカは、もう一度わらび餅を口いっぱいに含んだ。
そんな姿を見て、ほんの少しだけ子供ってかわいいと思った。
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