第1章 「穢れた英雄」 

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「それはお前の事だろう?ハナビ」 彼女は驚きも喜びもしなかった。 「この村でその質問は野暮だ。お前はこの村で数々の奇跡を起こして神格化されているからな」 俺は褒めたのに、彼女は大きな目でさらに見つめる。 彼女は聡明な人だけど、時々妙な事を口にした。 鳥と話しをしたとか、銀色のこびとがいるとか、夢物語とか。 きっとこの質問もその延長なのだろう、俺は軽く考えていた。 「じゃあ、お前はどういう奴が英雄だと思う?」 さらさらとした自分の髪を触りながら、彼女は目をどこか空に向け。 そして視線を戻した。
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