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「それはお前の事だろう?ハナビ」
彼女は驚きも喜びもしなかった。
「この村でその質問は野暮だ。お前はこの村で数々の奇跡を起こして神格化されているからな」
俺は褒めたのに、彼女は大きな目でさらに見つめる。
彼女は聡明な人だけど、時々妙な事を口にした。
鳥と話しをしたとか、銀色のこびとがいるとか、夢物語とか。
きっとこの質問もその延長なのだろう、俺は軽く考えていた。
「じゃあ、お前はどういう奴が英雄だと思う?」
さらさらとした自分の髪を触りながら、彼女は目をどこか空に向け。
そして視線を戻した。
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